動画研修したい!けどどうやって?
メリットから効果を高める方法までご紹介

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動画研修

動画研修とは、動画を利用して視聴者に教育を行う研修方法の一種です。
昨今注目度も高まり、名前を耳にしたことや受講側を経験された方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、いざ研修を提供する側となると「どうやって動画研修を実施すればいいのか?」と悩まれる方もいるかと存じます。

本記事は、動画研修を受講者に提供したいと考えている方に向けて、動画研修のメリット・デメリット・動画研修の始め方から研修効果の高め方まで解説いたします

動画研修とは

動画研修とは、動画を教材として利用し教育を行う研修方法の一種です。
主にインターネットを利用したオンライン形式で受講をすることが多い研修方法となります。

過去、動画を作成するには録画用のビデオカメラや専用スタジオを必要とするケースが多かったものの、現在はスマートフォンの普及により動画作成のハードルは非常に低くなりました。

しかし、ただ動画を見てもらうのではなく動画研修を行うという観点においては、動画研修自体のメリット・デメリットを踏まえ、適切な利用方法まで検討する必要が出てきます。
まずは、研修という側面から見た時の、動画が注目される背景からご紹介します。

注目される背景

昨今の注目される背景の一つとして、マイクロラーニングのような「スキマ時間」での学習の需要が高まったことが挙げられます。忙しいビジネスパーソンにとって学習のためだけの時間を確保することは困難となり、移動時間や少し手の空いた時間(=スキマ時間)を活用して、短時間の教材を受講する学習(=マイクロラーニング)に注目が集まるようになりました。また、スマートフォンの普及に伴い、時間・場所を問わず学習できる状態が一般的になってきています。
動画は短時間の教材として作成しやすく、且つスマートフォン等の端末視聴に適していたことから、動画研修という手法に注目が集まるようになりました。

また、近年の新型感染症の影響により、従来の人が一カ所に集まって行う研修(対面研修)が難しくなったことも背景の一つに挙げられます。在宅勤務のような新しい勤務スタイルにも、動画研修を含む、時間・場所を問わないeラーニングの特徴は合致しており、更に普及したといえるでしょう。

動画研修を導入するメリット

続いて、動画研修を導入するメリット・デメリットをお話しします。
メリットは大きく分け、3点あります。

時間や場所を問わずいつでも何度でも受講できる

時間を指定して受講する対面研修やライブ配信とは異なり、動画研修は多くの場合、時間・場所を問わずに受講が可能です。例えば、忙しいビジネスパーソン以外にも、遠方に居る方、在宅勤務の方なども受講が可能です。
パソコン・スマートフォン等の視聴端末とインターネット環境があれば受講者のタイミングで受講できるため、受講者の受講ハードルを下げることが出来ます

また、動画であれば途中で止めることや、分からなかった所を巻き戻して視聴することもできます。これにより自分が理解できるまで何度でも受講ができることも利点の一つです。

視覚的に理解しやすい

文章だけでは分かりづらい内容も、動画であれば映像・音声での説明が可能です。視覚・聴覚からの教育サポートにより、受講者は学習内容を具体的にイメージすることが可能になります。それにより理解度を高める効果が見込まれます。
視覚・聴覚のサポートが有効な具体例としては工場での機器操作や、接客応対の仕方、ビジネスマナー、電話対応の仕方等が挙げられます。他にも、言葉だけではなく実際の動作を見せながら学習していただけるため、外国人労働者の方にも有効な研修手段です。

実際の動作を見聞きしながら学ぶメリットを生かし、各店舗に居るスポーツジムの接客社員に対して動画研修を活用した教育事例もございます。

映像教材はイメージが付きやすく、見たままを記憶できるので、動画を多数使用しました。
今まで現場で手取り足取り行っていた仕事内容・補助方法の指導などを、メイト社員が事前にeラーニング動画を視聴することでイメージできるようになり、教育効果が上がりました。

引用:導入事例 – 株式会社ダンロップスポーツウェルネス

統一した内容を大人数へ提供可能

動画研修では、受講者が同じ動画を見て学習を行います。そのため受講者が学ぶ内容は統一されており、教わる内容に差異が出てしまうことがありません。
例えばOJT教育などでは「教える人によって、教える内容や質に違いがある(=受講者によって教わっている内容が違う)」という事が起こり得てしまいますが、動画研修では起こり得ません。また動画研修は、システムなどを介して簡単に大人数へ配信する事も可能です。

このような教育の質を担保した学習教材で、同じ内容を、大人数に一度に提供できることも動画研修のメリットの一つだと言えます。

また、本記事では特筆いたしませんが、「OJT教育」に焦点を当て、OJT教育を行う上での注意点などに特化した記事もございます。ご興味がございましたら併せてご覧ください。

参考記事:OJTは高コストで損をする?OJTのデメリットと失敗しないためにやるべきこと

動画研修を導入するデメリット 

続いて、動画研修のデメリットを記載します。こちらも大きく分けて3点ございます。
正しくメリット・デメリットを理解し、目的に合っているかを検討することが重要です。

ライブ性が無い

統一した教育が出来る・いつでもどこでも受講が出来るメリットと対になるデメリットです。
動画研修は完成した動画を使用しますため、即時性のあるやり取りは難しい研修手法です。
即時性のあるやり取りとは、講師へその場で質問をして回答を貰う事や、受講者同士が会話してロールプレイングを行うようなやり取りを指します。

講師への質問については、即時回答ではないものの、研修動画の最後にアンケートを付けたり、別途利用するシステム上の問い合わせ機能を使ったりすることで受付が可能です。もしもロールプレイングを研修内で実施したい際は動画研修は適しておらず、対面研修もしくはライブ配信での研修を推奨いたします。

ただ、動画研修と対面研修を併用して研修を行うことで学習効果を高める手法もございます。
併用による学習効果については「動画研修の効果を高めるには(ブレンデッドラーニング)」にて後述いたします。

緊張感を保ちづらい

こちらも前項と同じく、いつでもどこでも受講が出来るメリットと対になるデメリットです。
受講者は時間・場所を問わず受講を行うため学習のハードルは低いものの、周りに人が居る対面研修などに比べて緊張感を保ちづらい点がございます。
対処方法としては、受講履歴や学習した時間を管理できるようなシステムを使用して動画研修を行うことが挙げられます。学習履歴を管理している旨を受講者に伝えることにより、受講者が一定の緊張感をもって受講をする効果が見込まれます。
その他、動画研修の最後にテストを用いることも効果的です。万が一あまり緊張感が無く受講していた方が居た場合であっても、テストに回答しなければならないことから自主的な振り返り学習を促すことが可能となります。

動画を見るための通信環境が必要

動画を視聴する際は、主にインターネットを利用した視聴がほとんどです。そのため、通信環境のすぐれない場所で視聴を行おうとする場合、動画の読み込みに時間がかかり視聴が出来ない可能性があります。

もしもインターネット環境が整っていない受講者が居る際は、配信された動画を視聴するのではなく、動画自体をダウンロードしてもらい視聴いただく方法が対処法として考えられます。
しかし、動画をダウンロードする端末容量を必要とするなどの懸念もあるため、基本はインターネット通信を利用しての学習を推奨いたします。

「動画研修したい!」…けどどうやって?

それでは、ここから先は動画研修自体のメリット・デメリットを踏まえた上で「動画研修したい!」と思った方に向けての内容となります。動画研修を始める時には大きく分けて二つの準備が必要です。
一つ目は「教材動画の準備」、二つ目は「動画研修を管理する方法の準備」となります。
教材動画の準備から見ていきましょう。

動画を用意しよう(教材動画の準備)

教材動画を準備する方法も、大きく分けて2つございます。教材動画の準備方法にもそれぞれメリット・デメリットがあるため、適した方を選択しましょう。

出来上がっている動画を買う方法

教材動画を準備する方法の一つ目は、既に出来上がっている教材動画を、外部の提供している会社などから購入する方法です。主に研修会社や、eラーニングシステムの提供会社などが販売しています。

メリット

メリットとして、まずは社内で動画作成を行う工数が削減できることが挙げられます。また作成期間が発生しないことから短期に・すぐに導入が可能です。他にも販売物として、教育内容の質が担保された教材であることもメリットとして挙げられます。

デメリット

反面、デメリットとして購入に費用が掛かることが第一に挙げられます。一般的に教材動画はサブスクリプション形式の提供が多くなっており、1ヶ月あたりいくら…といった形式での導入となります。また、販売物であることから内容は普遍的・一般的な内容が多く、必ずしも自社に沿った動画とは限りません。

向いている目的

上記メリット・デメリットから、出来上がっている動画を購入する場合は、教育をしたい内容が普遍的・一般的な内容であるときや、自社で持ち合わせていない専門性が高い内容である時がおすすめです。
具体的には、同時ノウハウを含まない一般的なビジネスマナーや、法改正に伴う教育などがあげられます。
他にも、研修開始時期が非常に差し迫っているにも関わらず教材が無いようなケースにも対応可能な準備方法です。
 

サービス例「Web研修サービス 即トレ」

弊社製品での例としては、「Web研修サービス 即トレ」が出来上がっている動画を買う方法に当たります。
即トレは新入社員研修やハラスメント、Excel操作などの基礎研修20講座が受け放題のサービスで、動画研修の履歴管理も可能です。

即トレ – Web研修サービス ソクトレ

教材動画だけではなく、受講者のID等も登録済みでお渡しいたしますため「即、導入」も可能な、
出来上がっている動画を買うメリットを込めたサービスとなります。

自分たちで動画を作成する方法

教材動画を準備する方法の二つ目は、自分たちで動画を作成する方法です。
ただ前提として、社内研修において壮大な動画編集は必ずしも必要とは限りません。むしろ、動画研修の良い所を活用するためにも一つ当たりの動画作成にかける時間は短縮することを推奨いたします
携帯での録画の他、近年はZoom等のオンライン会議を利用した操作説明の録画動画等を活用するケースも多くございます。

メリット

自分たちで動画を作成する方法のメリットとして自社に沿った教育内容にできることが挙げられます。実際に現場の映像を利用することや、経営理念や独自の接客応対ノウハウなどを教育に利用することできるため、より実務に活かせる内容にすることが可能です。実務で使うイメージを持ちやすいことから、より実践的な教育とも言えます。また作成から行うため、使用期限が無く費用がかからないこともメリットです。
他、購入した教材は内容の更新・改変に費用がかかることも多くありますが、自社作成であれば状況に合わせて変更が可能なこともメリットの一つといえます。

デメリット

デメリットとしては、作成に人の作業(工数)が発生してしまうことです。動画作成にはコツや慣れが必要なこともあり、出来上がったものを購入するよりは作業が生まれてしまいます。
対処法としては最初から完璧な動画を作成するのではなく、最初は短く・簡易な動画作成からスタートすることが挙げられます。

向いている目的

自社独自の教育を行いたい際にオススメです。
向いている内容は接客の仕方、製品の紹介、機器の操作、経営理念など多岐にわたります。
特に、これまで社内の研修を行っており「教えるべき内容」が社内に揃っている場合は、同じ内容であっても外部の動画を購入するのではなく、動画を作成した方が受講者に身近な内容として教育効果は高いと考えられます。
他、教材を購入する費用を押さえたいときにも向いている方法です。

動画研修の管理方法

動画教材が出来上がった後は「動画研修を管理する方法」を検討する必要がございます。
動画研修の管理方法も大きく分けて2つあり、ご紹介いたします。

オンラインストレージを利用する

一つ目は、オンラインストレージに作成した動画を格納する方法です。オンラインストレージの例としては、グーグルドライブなどがございます。
費用の負担が高くなく導入が出来るメリットはございますが「誰がどの動画を見たか」「どの程度見たか」や、テストを受けたか等の学習管理の把握は難しいのがデメリットです。目的があくまでも動画を共有するのみであり、「誰が」「どの動画を見たか」の管理などが不要の際に適している方法です。

学習管理システムを利用する

もう一つの動画研修の管理方法は、学習管理システム(LMS)を利用する方法です。誰がどの動画を見たかなどの学習進捗の管理が可能になります。
また学習管理システムでは基本機能としてテスト・アンケート作成機能を備えているケースが多く、利用することで研修を総合的に作成可能になります。また、学習管理システムと既に出来上がった動画がセットされているサービスもございます。
導入には別途費用がかかるケースが多いことがデメリットとして挙げられれます。
しかし目的が研修の実施であれば、導入を推奨いたします。

サービス例「学習管理システム 学び~と」

学習管理システムの例として、弊社であれば「学習管理システム 学び~と」という製品がございます。手持ちの動画、PowerPointなどによる教材の作成やテスト・アンケートによる学習も可能です。
動画研修は勿論、eラーニングを実施したいと考えた時にお力になれるシステムです。

学び~と – パワポから作れるeラーニング

動画研修の効果を高めるには(ブレンデッドラーニング)

ここまでの内容で、動画研修を始めるまでの準備のお話しは以上となります。いかがでしたでしょうか。
それでは最後に「動画研修を始めた後、更に効果をあげる方法」としてブレンデッドラーニングをご紹介します。

ブレンデッドラーニングとは

ブレンデッドラーニングとは複数の学習方法を組み合わせた学習手法です。ここではeラーニングと対面研修(ライブ研修)を組み合わせた学習手法としてご紹介します。

ブレンデッドラーニングのメリットとは?

eラーニングと対面研修(ライブ研修)には、それぞれ得意な面・不得意な面がございます。二つの研修方法を組み合わせることで、互いの得意な面を活かし不得意な面を補いあうことが可能となり、結果として学習効果を高めることが可能です。

eラーニングは受講者がいつでも・どこでも受講できるメリットがある反面、その場でリアルタイムにやり取りをすることやディスカッションなどは不得意な側面があります。
対面研修(ライブ研修)はその場でやり取りをすることができる反面、受講の時間や回数が限られてしまうこと、どこまで理解しているかが可視化しづらいという不得意な側面があります。

ここからeラーニングは基礎的な知識付けの学習に向いており、対面研修(ライブ研修)は実践的なロールプレイングなどの学習に向いていると言えます。そのためeラーニングで基礎学習を行った後、対面研修(ライブ研修)で応用的な学習を行うことでインプット・アウトプット学習のどちらも行えることがブレンデッドラーニングのメリットです。

ブレンデッドラーニングの実施方法

では、具体的にはどのように組み合わせると良いでしょうか。
弊社が主にオススメしているのはeラーニング→対面(ライブ)研修→eラーニングという順番で学習をする組み合わせです。

最初にeラーニングの動画やPowerPointスライドなどを利用して受講者は予習を行います。予習を行った人のみが対面研修に参加できるようにするなども効果的です。これにより受講者は知識のインプットを行った上で、対面研修に臨みます。
続いて、対面研修では事前に付けた知識の振り返りと共に、ディスカッションやロールプレイングなどで得た知識をアウトプットします。これによりただインプットしただけの知識ではなく「自分で使う事の出来る知識」へとレベルを引き上げます。
ここで終わりにせず、研修を終えた後に再度eラーニングへ戻り、受講者は復習を行います。使えるようにした知識を再度振り返ることで、知識の定着を図ります。

これにより得た知識を使える知識へ引き上げ、更にその知識を定着させるという学習効果を見込むことが可能であり、研修の効果を最大限引き出すことが可能となります。

参考記事:研修効果を最大化するために!やりっぱなしの研修からの脱却

ブレンデッドラーニングに必要な物

ブレンデッドラーニングを行う際は、学習管理システム等のeラーニングを行うためのシステムが必要となります。またどのような流れでeラーニング、対面研修(ライブ研修)を組み合わせるかなどの研修設計も大切な要素の一つです。

SATTは駿台グループのIT企業であり、教育・eラーニングどちらの知見も持ち得ていることから、こうしたeラーニングの研修設計からサポートが可能となっております。もし少しでもeラーニング・ブレンデッドラーニングに興味がございましたら専用コンサルタントがお話しさせていただきます。

他、定期開催しております無料セミナーでもこうした学習手法についてお話ししておりますため、ぜひご覧ください。

SATT×Vimeo セミナーアーカイブ

まとめ

このコラムでは、動画研修とは何か?から実施方法、効果を高める方法までをお伝えしました。
準備する内容や検討するべき項目は多いながらも、その分メリットのある研修手法です。
ぜひ本コラムが皆様の研修・教育の一助となれましたら幸いです。

「学び~と」「即トレ」も動画研修にご活用いただけます。

最後に、ご案内です。
弊社SATTは「元々出来上がっている動画を使用したい」方向けの『Web研修サービス 即トレ』や、自分たちで作った動画を使いたい方向けの『学習管理システム 学び~と』のどちらもご用意がございます。

また、どちらが自分たちに適しているのか分からない…といった方も、eラーニング歴約40年のSATTにまずはご相談ください。皆様の教育が成功しますよう、全力でサポートさせていただきます。

それでは、皆様の研修・教育が最大限良い効果を生み出すことを心より願っております。
何かございましたら、気軽にお声がけくださいませ。

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